スカトール (skatole) は、複素環式芳香族化合物の一種で、インドール誘導体。毒性のある白色結晶。ギリシア語で糞を意味する skato から命名された。インドール環の3位にメチル基を持っており、IUPAC名として 3-メチルインドール と別称する。
天然には、哺乳類の糞(消化管内でトリプトファンから分解される)、ビート、コールタール等から単離され、強い糞臭を持つ。
低濃度では花の香りを呈し、実際にオレンジ、ジャスミンやある種のトロピカルフルーツの花の香気成分に含まれている。またこの物質は、多くの香水の香料や定着剤、タバコの香料及び添加物として使われている。
スカトールは、ヤギ、ヒツジ、ネズミ等に対して浮腫を引き起こす。肺の中のシトクロムP450が存在するクララ細胞を特異的にターゲットにしているようである。シトクロムP450はスカトールを活性中間体である 3-メチレンインドールニンに変換するが、この物質はタンパク質と結合し、細胞を傷つける。
スカトールは、白色結晶状態で存在し、時間が経つと茶色く変色する。アルコールやベンゼンにはよく溶け、フェリシアン化カリウムや硫酸中では紫色を呈する。 ...
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