イノモトソウ属 Pteris は、イノモトソウ科に属するシダ植物の1群。大きな羽片をあまり数多くは付けないものが多い。胞子嚢群は葉の縁沿いに伸び、葉の表面が巻き込むようにこれを包む。
葉の羽片の縁に沿って走る脈があり、その上に長く胞子嚢群が生じるのが特徴である。また、その上を包むのは真の包膜ではなく、葉の縁が裏向けに反って生じたもので、これを偽包膜という。
学名のPteris は鳥の羽を意味する pteron に由来する。この語はシダ植物を指す言葉である Pteridophyta にも共通する。また、例えばオシダ属 Dryopteris (樫のようなシダの意)のように、様々な接頭語を着けて他のシダを示す名にも使われる。
根茎は短くて、直立するか匍匐する。根茎には小さな鱗片を持つ。葉柄は褐色系に色づき、葉身の中軸や羽片の軸を含め、表の側に溝があってその両側の縁が明瞭。葉身は単葉のものもあるが、多くは一回羽状複葉からその羽片が羽状に深裂するものまでであり、更にその羽片が三出するものが含まれる。葉脈は胞子嚢床で連結するという特徴があるが、それ以外では遊離する例が多く、ただし羽軸や小羽軸沿いに網目を形成する例もある。 ...
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