腸チフス(ちょうチフス)は、サルモネラの一種であるチフス菌 (Salmonella enterica var enterica serovar Typhi) によって引き起こされる感染症の一種である。一般のサルモネラ感染症とは区別され、チフス性疾患と総称される。治療後も1年間ほどチフス菌を排出する場合がある。
感染源は汚染された飲み水や食物などである。潜伏期間は7〜14日間ほど。衛生環境の悪い地域や発展途上国で発生して流行を起こす伝染病であり、南アジアを中心にアフリカ、東アジア、東南アジア、中南米、東欧、西欧などで世界各地で発生が見られる。
日本では感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律の施行時に2類感染症に指定されていたが、2006年(平成18年)12月8日公布の「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律等の一部を改正する法律」により3類感染症に変更となった。
日本において「チフス」と呼ばれる疾患には、もともと腸チフスのことであった。現在はそれに加えてパラチフス、発疹チフスが見つかっている。このうち腸チフスとパラチフスはともにサルモネラに属する菌株による疾患である。 ...
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