ビオチン(英: biotin)は、ビタミンB群に分類される水溶性ビタミンの一種で、ビタミンB7(英: vitamin B7)とも呼ばれるが、欠乏症を起こすことが稀なため、単にビオチンと呼ばれることも多い。栄養素のひとつ。古い呼称でビタミンH、補酵素R。
1927年、酵母の成長促進させる成分をボアズ (Boas) が発見し、ビオス (bios) と命名、1936年、オランダのケーグル(F. Kögl)により卵黄中から単離された。
1931年、Gyogyが、皮膚との関連から、ドイツ語 Haut からビタミンHと命名。また、生体内において果たす役割から補酵素Rと呼ばれることもある。
また、古くには、マウスを用いた動物実験において、生卵白の大量投与によって皮膚に生じる炎症を防止する因子として発見された。
ビオチンは、光、酸、アルカリに対して安定だが、熱に対しては不安定である。水溶性なので有機溶剤には溶けない。食品加工によって一部損失する。
ビオチンは、すべての生物種に必須の栄養素だが、生合成できるのは一部の微生物やカビ、植物だけである。
食物中のビオチンは、ビオシチン(ビオチニルリジン)やビオチニルペプチドなどタンパク質と結合した状態でビオチニダーゼによって遊離型となって利用され、サプリメントに含 ...
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