コカイン(英語: cocaine)は、コカの木に含まれるアルカロイドで、局所麻酔薬として用いられ、また精神刺激薬にも分類される。無色無臭の柱状結晶。
1885年にはじめて単離され、19世紀後半から20世紀初頭には広く販売されていたが、後に国際条約で規制され、麻薬に関する単一条約による規制に引き継がれている。日本の麻薬及び向精神薬取締法における麻薬である。
トロパン骨格を持ちオルニチンより生合成される。医療用医薬品としては、安定な塩酸塩として流通している。
コカイン原料のコカノキは主にメキシコやコロンビアなど、中米の人里離れた山岳地帯の畑で密かに栽培され、現地農民が手作業で葉をむしって袋詰めする。コカの葉は密林の中に隠された作業場に集められ、細かく破砕され、溶媒となる石油類に浸して撹拌し、麻薬成分を溶出させる。これに希硫酸を混ぜた後、アルカリで中和し、上澄みを捨て、沈殿物を集めて乾燥させ、コカ・ペーストが製造される。
コカペーストは、原産地で製造される粗製抽出物であり、石油や硫酸などの溶媒に汚染された非合法のコカペーストはしばしば毒性を持つ。現地農民から買い取られたコカ・ペーストを酸で処理し、過マンガン酸カリウムで不純物を取り除き、濾過してコカイン濃度を高め、精製したものがコカインである。 ...
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