グルクロノラクトン(glucuronolactone)とは、グルクロン酸(glucuronic acid)のラクトン(lactone)の総称である。分子式はC6H8O6、分子量は176.13。グルクロノラクトンとグルクロン酸は水の存在下で互変であり、どちらも生体内にしばしば見られる分子であることからグルクロノラクトンは生体内における代表的なラクトンの1つに数えられる。ヒトの場合も例外ではなく、ヒトの体内にもグルクロノラクトンとグルクロン酸の両方が存在している。
ウロン酸とは、直鎖状のアルドースの末端部にある第1級アルコールの部分(つまりアルデヒド基から一番遠い炭素、つまりヒドロキシメチル基、-CH2OHの部分)が酸化されてカルボン酸となったものであり、グルコース(glucose)のウロン酸(uronic acid)がグルクロン酸(glucuronic acid)である。ところで、カルボン酸はカルボキシ基を持つ酸の総称だが、このカルボキシ基は水酸基との間で脱水縮合して(水分子が外れて)カルボン酸エステルを作ることが可能であり、分子内にカルボキシ基と水酸基の両方を持っている場合、分子内で脱水縮合を起こして環状のカルボン酸エステルになる(脱水閉環する)場合がある。そのような環状カルボン酸エステルの総称がラクトンである。分子内でこの反応を起こすためには、カルボキシ基と水酸基とが比較的無理なく接近できること、具体的にはラクトンになった時に5員環や6員環になることが可能な分子であると都合が良い。グルクロン酸(分 ...
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