ビンクリスチン(Vincristine、VCR)は、抗がん剤として用いられるビンカアルカロイドの一つ。商品名オンコビン。微小管の重合反応を阻害する事により、細胞の有糸分裂を阻害する。軟部腫瘍、血液腫瘍等に対してよく使われる。intravenousで用いられる。
米国では1963年に発売された。日本では1968年に承認された後、2005年2月に他の抗悪性腫瘍剤との併用療法として、多発性骨髄腫、悪性星細胞腫、乏突起膠腫成分を有する神経膠腫の追加承認がされ、2013年3月には褐色細胞腫の効能・効果ならびに用法・用量が追加承認された。WHO必須医薬品モデル・リストに収載されている。
日本で認められている効能・効果は、白血病(急性白血病、慢性白血病の急性転化時を含む)、悪性リンパ腫(細網肉腫、リンパ肉腫、ホジキン病)、小児腫瘍(神経芽腫、ウィルムス腫瘍、横紋筋肉腫、睾丸胎児性癌、血管肉腫等)、褐色細胞腫のほか、多発性骨髄腫、悪性星細胞腫、乏突起膠腫成分を有する神経膠腫に対する他剤との併用である。
ビンクリスチンは様々な化学療法レジメンに組み込まれている。非ホジキンリンパ腫に用いられる場合はCHOP療法、ホジキンリンパ腫にはMOPP療法、COPP療法、BEACOPP療法、急性リンパ性白血病(ALL)や腎芽腫にはスタンフォードVの組み合わせとする。デキサメタゾンおよびL-アスパラギナーゼと組み合わせてALLの寛解を目 ...
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