ジヒドロキシアセトン (dihydroxyacetone, DHA) は炭素数3のケトースで、グリセルアルデヒドと並び最も小さな単糖である。皮膚に塗布すると小麦色を呈するため、サンレスタンニング用の肌色着色料として使われている。サトウダイコンやサトウキビから精製するか、グリセリンを酸化させることにより作られる。
ジヒドロキシアセトンは吸湿性のある白色の粉末で、甘い味と特徴的な匂いを持つ。最も単純な構造のケトースで、不斉炭素を持たず、単糖の中で唯一光学活性がない。通常は二量体として存在し、等量の水、15倍量のエタノールにゆっくり溶解する。製造したてのものは単量体としても存在し、単量体は水、エタノール、ジエチルエーテル、アセトンなどに非常に溶けやすい。
DHAはしばしば、過酸化水素、第一鉄(二価鉄塩)などの触媒を用いたグリセリンの穏やかな酸化により、グリセルアルデヒドとともに生産される。
リン酸基の結合したジヒドロキシアセトンリン酸 (DHAP) は、解糖系やカルビン・ベンソン回路の中間代謝物である。
ピルビン酸と結合したものは、脂肪燃焼効果があり筋肉を増強させるサプリメントとして売られている。 ...
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