メントール (英: menthol、中: 薄荷醇) は環式モノテルペン、アルコールの一種の有機化合物。IUPAC命名法の系統名は 2-イソプロピル-5-メチルシクロヘキサノール (2-isopropyl-5-methylcyclohexanol)、母骨格がp-メンタンというIUPAC許容慣用名を持つため、そこから p-メンタン-3-オール (menthan-3-ol) という名称も誘導される。和名では薄荷脳という。メンソールなどとも呼ばれる。
ハッカ臭を持つ、揮発性の無色結晶である。メントールにはいくつかのジアステレオマー、鏡像異性体がある。そのうちの l-メントールは歯磨きやチューインガムなどの菓子類、口中清涼剤などに多用されるほか、局所血管拡張作用、皮膚刺激作用等を有するため、医薬品にも用いられる。
薄荷(ニホンハッカ)、ミント(ペパーミント)に多く含まれる。
シモヤマの主張によると、日本では2000年以上前からその存在が知られていたとされる。一方、西洋では1771年にガンビウス (Gambius) によって初めて単離された。天然には (−)-メントールはハッカ油中に少量のメントン、酢酸メンチルなどと共に存在する。この異性体は ...
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