乗り物酔い(のりものよい、英: motion sickness、独: Bewegungskrankheit)とは、航空機・列車・自動車・船舶・遊園地の遊具など、各種の乗り物が発する揺れなどの加速度によって、体の内耳にある三半規管が刺激されることで起こる身体の諸症状である。学問的には動揺病あるいは加速度病と呼ばれる。
紀元前3~4世紀頃から確認されている病態であり、平安時代の書物の中でも牛車で乗り物酔いを起こす貴族の姿が描かれている。船酔いに関しては、19世紀になり蒸気船が普及するようになると、帆船の時代には目立たなかったそれが、深刻な社会問題となった。帆船では帆が横揺れを抑え、船を安定させる役割を果たしていたものの、蒸気船ではそれが無くなった為である。また、風に対して逆行できる蒸気船は、荒れた海では不快な揺れ方になる上に、速度が向上したことで揺れに対して順応する前に到着してしまうことも悪印象を生む原因となった。
乗り物酔いが発生する仕組みは諸説存在するが、完全には解明されていない。
ウィキペディアでもっと読む