食道癌(しょくどうがん、英語: Esophageal cancer)は、広義では食道に発生する癌腫の総称。
日本では、60歳代の男性に好発し、男女比は、3:1程度である。また、食道癌全体の93%以上を食道扁平上皮癌がしめ、発生部位も胸部中部食道に多いのに対し、アメリカ合衆国ではここ30年ほどで扁平上皮癌の割合が低下し、現在では約半数を食道胃接合部近傍の腺癌が占める。その違いの原因は明らかではないが、ひとつは禁煙による癌発症予防効果が扁平上皮癌の方が高いことが挙げられている。これは、アメリカでは日本より禁煙が進んでいるためである。白人に比べて喫煙率が高い黒人では扁平上皮癌の罹患率がより高いことが示されている。また、バレット食道の罹患率がアメリカのほうが多いという点も理由に挙げられる。
飲酒と喫煙は食道がんの強力な原因とされている。野菜・果物の摂取量が多いグループで食道がんのリスクが低下し、特にキャベツ、大根、小松菜などが含まれるアブラナ科の野菜の摂取で有意なリスクの低下がみられた。
国際がん研究機関(IARC)は、2016年に、65℃以上の熱い飲み物自体を食道癌の観点から「グループ2A:恐らく発がん性があるもの」に分類した。 ...
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