ダウン症候群(ダウンしょうこうぐん、英: Down syndrome)は、体細胞の21番染色体が通常より1本多く存在し、計3本(トリソミー症)になることで発症する先天性疾患群である。多くは第1減数分裂時の不分離によって生じるほか、減数第二分裂に起こる。新生児にもっとも多い遺伝子疾患である。
症状としては、身体的発達の遅延、特徴的な顔つき、軽度の知的障害が特徴である。平均して8 - 9歳の精神年齢に対応する軽度から中度の知的障害であるが、それぞれのばらつきは大きく、現時点で治療法は存在しない。教育と早期ケアによりQOLが改善されることが見込まれる。
ダウン症は、ヒトにおいてもっとも一般的な遺伝子疾患であり、年間1,000出生あたり1人に現れる。
かつてはヨーロッパを中心にMongolism(日本語では、蒙古症(もうこしょう))と呼ばれ、黄色人種に特有のものとの偏見が広がった。これはヨーロッパにおいて白人の子どもであるにもかかわらず、当時コーカソイドより劣っていると考えられていたモンゴロイドの遺伝子を持って出生したと発見者のジョン・ラングドン・ダウン医師が考えてつけた名前のためであった。
ダウンは当初「目尻が上がっていてまぶたの肉が厚い、鼻が低い、頬がまるい、あごが未発達、体は小柄、髪の毛はウェーブではなくて直毛で薄い」という特徴を捉えて「Mongolism(蒙古人症)」または「mongolian ...
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