視神経炎(ししんけいえん、Optic neuritis)とは視神経炎の炎症から急激な視力低下、中心暗点をきたす疾患である。特発性視神経炎を中心に述べる。
特発性視神経炎特発性視神経炎はウイルス感染、自己免疫などが関与していると考えられているが原因は不明である。
多発性硬化症や視神経脊髄炎多発性硬化症や視神経脊髄炎によって視神経炎が起こることがある。
感染感染では梅毒、ヘルペスウイルス、サイトメガロウイルス、麻疹ウイルス、EBウイルスなどが知られている。
免疫病免疫病としてはサルコイドーシス、SLE、シェーグレン症候群などが知られている。
特発性視神経炎の診断はその他の疾患の除外によって行われる。原田病などのぶどう膜炎、Leber病など遺伝性疾患、前部虚血性視神経症(AION)、エタンブトールなど薬剤性疾患、シンナー、アルコール、ビタミンなど中毒性疾患、脳腫瘍など腫瘍性疾患、動脈瘤、下垂体卒中などが鑑別疾患になる。頭部MRIで脱髄疾患などを評価し、自己免疫性疾患や感染症、サルコイドーシスなどを評価し除外できれば特発性視神経炎と診断する。特発性視神経炎は20~50歳までの女性に多く、片眼または両眼性である。片眼性に視力低下をきたしても、視力が正常なもう片眼に視野障害などの視機能障害をきたすことが多く、基本的には両眼性の疾患である。特発性視神経炎では視力低下以 ...
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