たこつぼ心筋症(-しんきんしょう、Takotsubo cardiomyopathy)とは、突然発症する左心室心尖部の一過性収縮低下をきたす心疾患のこと。突然の胸痛発作、呼吸困難、心電図変化、心臓壁運動異常などの症候を示す急性冠症候群(Acute coronary syndrome: ACS)と極めて類似した発症形態であるものの、心冠動脈に有意狭窄が無く左室収縮不全を来すことが特徴。左室収縮末期像がたこつぼに似ていることから命名された。日本国外では、transient apical ballooning や stress cardiomyopathy ,broken heart syndrome と呼ばれることも多い。
日本循環器学会による診断基準心尖部のバルーニングを呈する原因不明の疾患で、左室は「たこつぼ」に類似する形態を呈する。多くの場合、1 か月以内に収縮異常は軽快する。左室が主に傷害されるが、右室に病変が及ぶこともある。左室流出路狭窄を呈することもある。脳血管疾患に伴い、たこつぼ型心筋症類似の病態を呈することもあるが、特発性たこつぼ型心筋症とは別個に取り扱う。除外項目冠動脈の有意狭窄病変の存在や冠攣縮(冠動脈造影検査が必要) ...
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