ヒドノラ科 (ヒドノラか、Hydnoraceae) は双子葉植物の科で、すべて全寄生植物から構成され、2属に分けられる。
ヒドノラHydnora属はアフリカ、アラビア、マダガスカルの乾燥地帯に5種が分布し、プロソパンケProsopanche属は中南米に2種が分布する。
葉はまったく生えておらず、他の植物に寄生した根(茎に由来するともいわれる)から蕾が直接生えて開花する(一部の種では地中に開花する)。花は悪臭を放ち、甲虫や蝿が授粉する。一部の種は発熱し、これはザゼンソウと同じように臭いを発散させるのに役立つと思われる。花には花被が3または4個、雄蕊が同数または2倍あり、子房下位。果実は蒴果、または芳香のある液果で動物が食う。微細種子が多数できる。Hydnora属はトウダイグサ科やアカシア属に、Prosopanche属はマメ科の植物に寄生する。
多くの寄生植物と同じく、従来の分類学上の位置は確定していなかった。クロンキスト体系ではラフレシア科などとともにラフレシア目に入れていたが、新エングラー体系では花の形態がウマノスズクサ科に似ることからウマノスズクサ目に入れていた。APG植物分類体系ではウマノスズクサ科と一緒にコショウ目に入れることが確定している。 ...
ウィキペディアでもっと読む