心臓肥大(しんぞうひだい)とは心臓の筋肉が普通より厚くなった状態をいう。
通常、心臓は心臓の筋肉(心筋)が収縮することによって全身に血液を送り出している。しかし心臓から血液を送り出すとき心筋に通常より高い負荷がかかるとこの負荷に打ち勝つために心筋が厚くなり、心臓肥大を起こすのである。
心臓肥大には、生理的なものと病的なものがある。生理的なものは生物にとって必須であり人間の場合、成人の心臓は出生時の実に10倍まで拡大しているがこれは生理的心臓肥大によるものである。一方、病的肥大は高血圧症や心臓弁膜症、先天性心疾患などによって引き起こされるもので生理的な必要以上に肥大したことで心臓が弱り十分な血液が循環しなくなる為、心不全が起こる場合がある。
心臓肥大は、左室重量係数(左室重量/体表面積)と相対的左室肥厚(2×左室後壁肥厚/左室拡張末期径)の2つの値によって4通りに分類される。
重量係数=正常、壁厚>0.45:求心性リモデリング
重量係数>125 g/m2、壁厚=正常:遠心性肥大
重量係数>125 g/m2、壁厚>0.45:求心性肥大求心性リモデリングは、高血圧症や大動脈弁狭窄症などの圧負荷がかかるときに起きる。一方、遠心性肥大は僧帽弁閉鎖不全症や大動脈弁閉鎖不全症 ...
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