ヨーネ病(Johne's disease−paratuberculosis)は、マイコバクテリウム属のヨーネ菌(Mycobacterium avium subsp. paratuberculosis)の感染によって起こる慢性肉芽腫性腸炎で動物の感染症であるが、人への感染も報告されている。欧米では臨床発症している感染をJohne's disease とよび、不顕性感染なども含めてヨーネ菌感染をparatuberculosisと記載する場合もあるが、現在ではparatuberculosisの表記が普通である。かつてはパラ結核とも記載されたことがあるが使用すべきでない。培養ヨーネ菌を殺滅する抗生剤はあるが、感染動物に対する治療は行っても、体内の細胞に潜むヨーネ菌をすべて殺すことはできず、抗生剤投与を中止すると再び、菌の増殖が起こってしまうため、診断を行い陽性と判断された場合には、家畜伝染病予防法で定められたように、屠殺される。
「ヨーネ病」の名前は、この細菌を発見したドイツ人の病理学者で獣医の Heinrich A. Johne に由来する。
ヨーネ菌による人への健康被害として人間の自己免疫病であるクローン病や、多発性硬化症など自己免疫疾患の原因になっていることを疑う研究報告は非常に増加してきており、国際的に研究が積み重ねられてきた。アメリカにはクローン病や多発性硬化症などとヨーネ菌の関連を疑う研究者や患者らが人ヨーネ病財団(Human ...
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