ファブリー病(ファブリーびょう、英: Fabry disease)は、ファブリ病とも呼ばれる、ライソゾーム病(指定難病19)の一つ。細胞内リソソーム(ライソゾーム)酵素の1つであるα-ガラクトシダーゼ A(α-gal A、α-Gal A)の活性が欠損・もしくは低下して生じる遺伝性の疾患で、糖脂質代謝異常病である。X連鎖遺伝形式の遺伝病であり、患者のほとんどは男性だが、女性でも発症することがある。全身の細胞に糖脂質が蓄積するため、幼児期に手足の鋭い痛み、無汗、臀部や陰部の発疹などの症状により発見される場合があるが、発見が遅れたり適切な治療が行われないと青年期から中年期になり、腎症状、心症状、脳の症状が出現するなど、より重症化する。
ファブリー病は1898年にドイツ人皮膚科医のヨハネス・ファブリー(Johannes Fabry)とイギリス人皮膚科医のウィリアム・アンダーソン(William Anderson)により別々に、「びまん性体幹皮角血管腫」として報告された。ライソゾーム内の遺伝的水解酵素の欠損又はライソゾームの機能障害を来す遺伝子の異常により発症するので、先天代謝異常疾患の総称である「ライソゾーム病」として特定疾患に指定された(指定難病19)。 ...
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