脳動静脈奇形(のうどうじょうみゃくきけい、英: Cerebral arteriovenous malformation:AVM)は、10万人に1人と言われる脳の血管が動脈と静脈の異常吻合を生じている先天性疾患。動脈と静脈との異常吻合部にはナイダス nidus と呼ばれる異常血管塊が認められる。
AVM若年者のクモ膜下出血の原因として重要。
ナイダスが破れると、クモ膜下出血や脳内出血を引き起こす。
最も代表的な症状は、クモ膜下出血に伴う髄膜刺激症状と脳内出血に伴う脳局所症状である。その他に起こりやすいのが痙攣発作である。また病変が非常に大きい場合には、心拍出量増加や左心拡張を来して心不全に陥ることもある。心不全は特に新生児で見られる。
未破裂の脳動静脈奇形が出血する確率は2%/年前後と報告されており、増大する率は0.2〜2.8%/年と言われている。
脳動脈瘤破裂によるクモ膜下出血よりは再出血が少なく、生命予後は比較的良好と考えられている。
治療方針を決定するためにSpetzlerの重症度分類が用いられることが一般的である。
重症度(Grade)=(大きさ)+(機能的重要性)+(導出静脈)=(1,2,3)+(0,1)+(0,1) ...
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