ツツガムシ病(ツツガムシびょう)は、ツツガムシリケッチア(Orientia tsutsugamushi) への感染によって引き起こされる人獣共通感染症の1つ。病原体を保有するツツガムシ(ダニ目ツツガムシ科のダニ)によって媒介される。感染症法の4類感染症に指定されている。
日本紅斑熱と症状が酷似している。「古典型」と「新型」の2型に分類され、かつての日本では古典型ツツガムシ病は東北・北陸地方(新潟県、山形県、秋田県など)で夏季に河川敷で感染する風土病で あった。1945年以降新型ツツガ虫病の出現により北海道を除く地域から患者が報告されている。また、沖縄県での発生は報告されていなかったが、2008年に患者が報告され、離島などを含め全国的に発生が報告されている。
日本国外では、南アジア、東南アジア、オーストラリア北部、朝鮮半島、カムチャッカ半島など広く存在する。
ツツガムシの幼虫は0.2ミリほどの大きさで肉眼で確認することが難しく、アカツツガムシ以外に吸着された場合にはほとんど痛みや痒みを感じない。刺された覚えのない発病者も多く、症状の初期はインフルエンザ様を示すこともあり、医師がリケッチア感染症を疑い早期に確定診断することが重要になる。「薮チフス」とも呼ばれるが、病原菌は腸チフスやパラチフスを含むサルモネラ属ではなく、発疹チフスを含むリケッチア科に含まれる。 ...
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