メトヘモグロビン血症(メトヘモグロビンけつしょう)とは、血液中にメトヘモグロビン(MetHb)が多い状態を言う。チアノーゼを起こす代表的疾患の1つ。チアノーゼを起こす頻度の高い原因は肺疾患や心疾患であるが、特に新生児を含む若い人がほかに原因のないチアノーゼをきたしているようならメトヘモグロビン血症の診断が検討される(ブルー・ベビー症候群)。
メトヘモグロビンは、ヘモグロビンに配位されている二価の鉄イオンが三価になっているものである。メトヘモグロビンは正常な体内でも 2%未満存在する、シトクロームb5還元酵素によって二価に還元される。メトヘモグロビンは事実上、酸素を運搬できないため、何らかの原因によりこれが体内に過剰になると、体の臓器が酸素欠乏状態(チアノーゼ)に陥る。
シトクロームb5還元酵素欠乏症は、メトヘモグロビンを代謝する酵素の先天性の異常で、常染色体劣性遺伝形式を示す。世界で1例だけ、シトクロームb5還元酵素欠乏症によるメトヘモグロビン血症の報告がある。
Mヘモグロビン血症は異常ヘモグロビンを原因とするメトヘモグロビン血症で、常染色体優性遺伝形式を示す。
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