ポンペ病(ぽんぺびょう、Pompe Disease)は、糖原病の1つ(II型)であり、細胞内酵素であるα1,4グリコシダーゼの欠損によりあらゆる細胞のライソゾームにグリコーゲンが蓄積する病態である。常染色体劣性遺伝形式をとる。ライソゾームに関連した酵素が欠損しているために、分解されるべき物質が老廃物として体内に蓄積してしまう先天代謝異常疾患の総称である「ライソゾーム病」として特定疾患に2001年に指定された。糖原病や酸性マルターゼ欠損症(AMD)とも呼ばれる。オランダの病理学者・ヨアネス・カッシアヌス・ポンペが1932年に初めて報告した。
発病年齢は幼児期から 中年までと大きな幅があり、乳児型、小児型、成人型に分類される。糖原病の中ではマッカードル病(V型)、コーリー病(III型)と並び患者数が多い。
著明な心肥大、肝腫大、筋力低下および筋緊張低下を特徴とする。本疾患臨床型の中でも最も重症なものであり、古典型ポンペ病といわれることが多い。
発症が乳児期以降である。進行は緩徐で、病変は骨格筋に限られる。重度の心筋症は来たさないが、2歳以前に発症した症例では心肥大が認められる場合もある。
骨格筋が主に罹患する緩徐進行性のミオパチーを特徴とし、10歳代から60歳代で幅広く発症する。初発症状としては筋力低下、歩行障害な ...
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