両大血管右室起始症(りょうだいけっかんうしつきししょう、英: Double outlet right ventricle, DORV)とは、大動脈・肺動脈の両方の大血管が解剖学的右室から起始する先天性心疾患である。ほとんどすべてに心室中隔欠損を伴う。
定義上は「両方の大血管がおのおの50%以上右室から起始する心奇形」を示し、心房心室関係については感知しない。このため実際は心室中隔欠損と両大血管の様々な位置関係があり、以下のようにただの心室中隔欠損や大血管転位と区分される。
大動脈が左心室・肺動脈が右心室から起始→(単独の)心室中隔欠損
大動脈が心室中隔に騎乗して始期・肺動脈が右心室から起始→両大血管右室起始
大動脈・肺動脈双方とも明確に右心室から起始→両大血管右室起始
大動脈が右心室・肺動脈が心室中隔に騎乗して始期→両大血管右室起始
大動脈が右心室・肺動脈が左心室から起始→(完全)大血管転位なお、DORVの指す病態は幅広く、血管の位置だけでも大動脈が肺動脈の右後方から出ている正常と同じ配置で起始の場所だけ右にずれている正常大血管型から、両者が左右に並ぶ両大血管右室起始(DORV)型、大動脈が肺動脈の前方にいる大血管転位(TGA)型があり、これ以外に心房心室の位置が正常86%に対し錯位が11%、複数の心室中隔欠損合併13%が見られるほか、房室弁形成異常を伴い左心低 ...
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