白衣高血圧(はくいこうけつあつ、英: white-coat hypertension)は、病院の診察室などで一過性の高血圧が計測される状態である。仮面高血圧とは反対の概念ともいえる。ストレスに対する一種の過剰反応と言えるが、初診時の一過性血圧上昇はこの症候概念からは除外される。白衣症候群、ホワイトコート症候群、白衣現象とも呼ばれる。かつては無害な状態であるとされて来たが、基礎疾患を有する一部の白衣高血圧者は臓器血流の調節機能障害や動脈硬化が進展していると考えられうるため、高血圧の予備軍と見なされることもある。
Pickering らが1985年に初めて提唱した概念で有るが統一された診断基準等は存在していない。高齢になるほど頻度が高くなり、収縮期血圧が高値となる傾向を示す。白衣現象の程度と左室心筋重量とは関係が無いとする報告もあるが、若年性の白衣現象を呈する集団では左室心筋重量が増大しているとの報告もある。
家庭血圧計において朝夕2回の測定を行い正常範囲内であり、12誘導心電図において、左室肥大が無ければ白衣高血圧であるが、左室肥大が診られると持続性高血圧の可能性が高くなる。
江口(2003)らは、臓器障害やインシュリン抵抗性に関連した代謝異常を有している場合は、白衣高血圧症候群として別に扱う必要が有ると提唱している。 ...
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