リドル症候群(りどるしょうこうぐん、英: Liddle's syndrome)は、遠位尿細管上皮細胞管腔側にあるアミロライド感受性ナトリウムチャネル(epithelial sodium channel; ENaC)の遺伝子変異により発現抑制不全を起こす症候群で、希少疾患の一つ。
アミロライド感受性ナトリウムチャネルの抑制不全によって遠位尿細管で原尿からナトリウムを再吸収してしまうため、上皮細胞内ナトリウム濃度が上昇する。その際に電気的勾配によってカリウムと水素イオンが上皮細胞内から尿細管腔へ出てしまう。上皮細胞は仕方が無く、細胞内ナトリウムを血中へ汲み出し、血中カリウムと血中水素イオンを取り込む。従って高ナトリウム血症、低カリウム血症、代謝性アルカローシスになり、高血圧になる。高血圧によってレニン-アンジオテンシン系は抑制されて、血中鉱質コルチコイド濃度も低下する。
アミロライド感受性ナトリウムチャンネルの遺伝子異常。変異ENaCが、処理・変性されないため、アルドステロンによる受容体刺激がなくとも、細胞表面で多く発現する。常染色体優性。
原発性アルドステロン症と同様の症状を呈する。即ち、高血圧、低カリウム血症、代謝性アルカローシスを示す。高血圧は食塩感受性であることが ...
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