シデ(四手、椣)は、カバノキ科クマシデ属(学名:Carpinus)の総称である。
広葉樹で何れも落葉性。比較的小型の物が多く、10m未満の種もしばしば見られ樹高は最大でも20m程度。樹形は比較的低い位置から幹を分岐させ、しばしば株立ち状になる。樹皮は比較的滑らかで色は灰色系のものが多い。
枝は左右ジグザグに伸びる(仮軸分枝)。葉は枝に左右交互に付き(互生)、葉脈は明らかな主脈が1本あり、そこから側脈を分岐させる形(羽状脈)である。縁には明らかな鋸歯があり、しばしば二重鋸歯となる。
花は一つの木に雄花と雌花を両方付ける(雌雄同株)。雄花は枝の途中から垂れ下がり、雌花は新しい枝の先端に出来る(頂生)。雄花・雌花共には花穂などと呼ばれる稲穂を思わせる形で、特に雄花は稲穂に似ている。雌花は苞が発達し、ホップを思わせる形になる。苞は葉に似ており縁には鋸歯を持つ。種によって両側に鋸歯を持つもの、片側にしか鋸歯を持たないものがある。果実は外側に堅い殻を持ち(堅果)、果肉などは持たない。果実は翼を持たないが苞に包まれる。
温帯では広葉樹林の主要な構成種の一つである。湿潤肥沃な土地を好む種が多いが、乾燥貧栄養に耐える種も知られる。 ...