、学名:Saccharum officinarum)は、イネ科サトウキビ属の植物。
日本語の別名は甘蔗(かんしゃ、かんしょ)である。ただし、「かんしょ」の発音は「甘藷」(サツマイモ)と同音であり、サトウキビの産地とサツマイモの産地が重複していることもあり、紛らわしいので好まれない。中国語では甘蔗(拼音: gānzhè ガンジョー)と呼ぶ。
種子島では おうぎ、奄美群島の徳之島では うぎ、沖縄方言では ウージ と呼ばれている。これらはオギ(荻)が訛ったものであるが、オギはイネ科ススキ属であり属が異なる植物である。新聞の見出しなどでは、単に「キビ」と書かれることもある。
近代史の中では、薩摩藩の蓄財を南西諸島の島々のサトウキビが支えてきたとされる。その歴史から「維新を適えた」との評価も、沖縄・奄美諸島への厳しい支配・徴税との評価もともに見る必要がある。学名”Saccharum officinarum”は「薬局の砂糖」を意味し、製糖が伝播しカナリア諸島などの栽培が行われていた15世紀のヨーロッパで、薬局が砂糖を甘味料や薬として扱っていたことに由来する。
テンサイと並んで砂糖(蔗糖)の原料となる農作物である。栽培種の起源はニューギニア島とその近くの島々と言われ、世界各地の熱帯、亜熱帯地域で広く栽培される。 ...