ツバキ属(ツバキぞく、学名: Camellia)は、ツバキ科の1属である。日本・中国を含む東アジアから東南アジア、ヒマラヤにかけて分布する。およそ250種が知られ、ツバキ科ではいちばん大きな属である。
属名の由来は、モラヴィアのイエズス会宣教師で植物学者のゲオルク・ヨーゼフ・カメル(1660 - 1706) の名前から。1704年に『ルソン植物誌』を上梓している。
ツバキ科の学名は Theaceae で、これはチャ属 (Thea) に由来するが、APG植物分類体系ではチャ属はツバキ属に編入されて廃止になっており、ツバキ属がツバキ科の代表属になっている。
常緑樹で、低木が多いが、一部高木もある。幹は直立するものと、根本からよく分枝するものがある。葉は単葉で鋸歯があり、革質であつく光沢がある。「つばき」の語源は、厚葉木(あつばき)または艶葉木(つやばき)といわれている。
花は単生で、美しいものが多い。蕚片は5枚から多数、花弁は5枚または7枚が基本であるが、重ねの厚い八重咲きもある。おしべは多数で、放射状に黄色いおしべが多数広がる梅芯咲きという、独特の花形のものがある。花色は白・ピンク・赤・赤紫が基本で、様々な複色花もあるが、キンカチャから改良された黄花種もある。 ...