ユソウボク(学名:Guaiacum officinale)は、カリブ海の諸島とコロンビア地域沿岸部に分布するハマビシ科ユソウボク属の樹木である。
リグナムバイタ(Lignum vitae)と呼ばれることもある。ただし「リグナムバイタ」という名称は本種のみならず近縁種も含めた類似種に対して使われることもあり、また、本種や近縁種の木材を指すこともある。特に木材関係ではリグナムバイタと称することが多いユソウボクという和名は「癒瘡木」であり、後述のようにかつて梅毒(瘡)の特効薬と考えられていたことからの命名である。
また、種小名の officinale も「薬効あり」の意味である。
幹は垂直に伸び、高さ5〜10 m。直径は10〜45 cm だが、太いものは70 cm に及ぶ。成長は遅い。樹冠は濃い緑の密な葉で覆われる。樹皮は淡褐色で平滑。灰白色と灰褐色の斑紋があり薄い鱗片状に剥れることなどが同属他種との区別点である。葉は偶数羽状複葉。小葉は4〜6枚。広楕円形または倒卵形、長さ2〜5 cm 、幅 1.2〜3.2 cm 。革質。小葉は倒卵形や広楕円形で基部は鈍形から円形で、全縁、革質で、下面は帯白色、長さ1〜3 ...