モクレン属 (Magnolia) は、およそ210種を含む大きな被子植物モクレン目モクレン科の属である。
モクレン属の分布は比較的不連続である。北米東部、中米、西インド諸島および東アジア、東南アジアである。いくつかの種は南米産である。今日多くのモクレン属の種と現在も増え続けている交配種が観賞用樹木として北米、ヨーロッパ、オーストラリア、ニュージーランドで植栽されている。園芸関係では属名からマグノリアと総称される。
属名はフランスのモンペリエの植物学者ピエール・マニョル (Pierre Magnol) に因んで名づけられた(学名 Magnolia の起源参照)。
モクレン属は進化の観点で古い属である。ハチの登場の前に進化した花は、甲虫を誘引するように発達した。そのため、雌ずいはしっかりとできており、甲虫の徘徊による破壊や食害を防いでいる。化石の種であるM. acuminataは2000万年前のものと報告されており、モクレン科に属すると同定可能な植物は9500万年前に遡る。モクレン属のそれ以外の原始的な特徴として、がくと花弁が区別できないことがある。花被片の用語はモクレンが持っている中間的な形態を指す。モクレン属の葉は鱗翅目のいくつかの種、Giant ...