ピスタチオ(英:Pistachio、学名:Pistacia vera)は、ウルシ科カイノキ属の落葉亜高木。およびそれから採ったナッツ。主にイランや米国で栽培される。
属は、漢字の楷書体で知られるカイノキ(楷)と同じカイノキ属である。雌雄異株であり、受粉の良否が収穫量を大きく左右する。
主に乾燥した土地で育ち、一定の塩害のある場所でも生育する。しかし、十分な日照と排水が必要。
木は高さ10mほどに成長する。葉は落葉性の奇数羽状複葉、10-20cmほどになる。長径3cmほどの楕円形の殻果は、成熟すると、裂開果と呼ばれる一辺が裂けた独特の形状となり、熟すと落木する。この形状から、現代中国語では「開心果」(カイシングオ、kāixīnguǒ)と称する。
現在のイランからアフガニスタン地方を含む中央アジア原産とされ、考古学者によれば紀元前6500年ごろから食用に用いられていたとされる。その後、植物愛好家が種子をローマに持ち込み、ヨーロッパに広がった。主な生産地はイラン、アメリカ、トルコ、シリアなどであり、現在の生産量はイランが世界一である。中国では新疆ウイグル自治区が主産地。
IUCNレッドリストでは産地がアフガニスタン、イラン、トルクメニスタンのみに限られると見なされた上で近危急種(Near ...