カモミール、カモマイル(英: chamomile、あるいはカモミーユ(仏: camomille)、学名:Matricaria recutita)は、キク科の1種の耐寒性一年草。和名はカミツレ(加密列)である。後述するように、カモミールとも呼ばれる植物が他にあるため、本記事のMatricaria recutita を特にジャーマン・カモミール(German chamomile)という。ヨーロッパではハーブとして、どちらも同じように使われてきた。
和名のカミツレは、オランダ語名カーミレ(kamille [kaˑˈmɪlə])の綴り字に、「加密列」「加密爾列」などの漢字を当ててカミッレとし、誤読したものである。日本での別称は、カモミールのほか、カミルレ、カミレ、ゼルマン、ドイツカミルレと表記したり、カモミール・ジャーマン、カモマイル、ドイツカミツレと表記されたりする。「カミルレ」は、従来カミツレの発音が好ましくないという意見から、オランダ名の kamille に基づくものである。
学名のMatricaria recutita L.は、1世紀頃のギリシャの薬種書に記されている「地面のリンゴ」に由来し、リンゴの草という意味がある。カモミールの語源は「大地の(χαμαί)リンゴ(μήλον)」という意味のギリシア語名のカマイメーロン(χαμαίμηλον ...