セイヨウトチノキ(学名:Aesculus hippocastanum、英: Horse-chestnut, Conker tree)は、大型の落葉樹である。マロニエ(仏: marronnier)ともいう。
セイヨウトチノキは「ウマグリ」(英名:horse-chestnut)ともいう。これは、「この木は栗の仲間である」という誤解と、馬の胸部疾患の治療に用いられたことに由来する。馬への利用はトルコに始まりヨーロッパに伝えられた。
バルカン半島からトルコの森林地帯が原産地とされている。ギリシア、アルバニア、マケドニア共和国、セルビア、ブルガリア等、バルカン半島の山地の狭い地域に自生する。また、温帯域では世界で広く栽培されている。
成長すると36mの高さになり、ドーム状の樹冠が形成される。葉は、各々13cmから30cmの小葉が5から7枚向かい合って付き、7cmから20cmの葉柄を持つ60cm程度の手のひら型となる。葉が落ちた後に枝に残る葉痕は、7つの「爪」を備えた特徴的な馬蹄形になる。
花は通常白色で赤い斑点があり、春に咲く。20個から50個の小花からなる円錐花序で、高さは10cmから30cmになる。 ...