ゼニアオイ属(Malva)はアオイ科の多年生植物であり、およそ25〜30種ある。ゼニアオイ属はアフリカ、アジアとヨーロッパといった温帯、亜熱帯や熱帯の地域全体に広まっている。英語の'mallow'は、古英語の'malwe'が由来であり、ラテン語の'malva'から取り入れられた。古代ギリシャ語にも'mallow'を意味するμαλάχη(malakhē)があり、おそらく両方とも地中海の言語から反映したと思われる。
葉は、互生で掌状浅裂である。花は直径0.5〜5センチメートルで、5枚のピンクや白の花びらがある。色名のモーブ(mauve)は、1859年にこの植物の名にちなんでフランスで名付けられた。
この植物は、文献に引用された最も初期の植物の一つである。紀元前3世紀の医師シフノスのディフィルスは、「アオイのジュースは、気管を滑らかにし、栄養源となり、消化が良い。」と記載した。 ホラティウスは、自身の食生活を非常に単純に説明した際、この植物について以下のように言及した。'Me pascunt olivae, / me cichorea levesque malvae' (私にとって、オリーブ、エンダイブ, ...