アマチャヅル(甘茶蔓、絞股藍、Gynostemma pentaphyllum)とは、ウリ科アマチャヅル属に属する多年生のツル性の植物である。
日本、朝鮮半島、中国、東南アジア、インドに分布し、日本では北海道から、本州、四国、九州、沖縄に自生する。山地の林縁、山野、里山の藪(やぶ)、林内などに多く見られる。
茎は、地中茎が土の中をはい、地上部はつるとなって長く伸び、葉腋から出た巻きひげで他の物に巻き付いてよじ登っていく。若いつるは柔らかい淡色のうぶ毛が生えるが、すぐに無毛となる。
葉は互生で、鳥足状複葉(とりあしじょうふくよう)とよばれる鳥の趾のような形に広がった通常5枚の小葉に分かれる(3枚から7枚に分かれることもある)。小葉の形は菱形から狭卵楕円形をしており、葉縁にぎざぎざがある。葉面には細かい白毛が産生し、凹凸がある。
雌雄異株。開花期は夏から秋(8月から9月)ころで、葉腋から房状の円錐花序を出し、径約5ミリメートル (mm) の黄緑色をした星状の小さな花が咲く。花冠は5裂し、花弁の先は鋭くとがり長さ2 mmほどある。
果実は液果で、雌株には径7 mm程度の球状の実がなり、熟すと黒緑色となって、上半分に萼や花冠が落ちた跡が鉢巻状の横スジとして現れる。 ...