セイヨウノコギリソウ(西洋鋸草、学名:Achillea millefolium L.)は、ヨーロッパ原産のキク科ノコギリソウ属に分類される多年草の1種。英名はヤロウ (yarrow) 。
ヨーロッパ原産。空地、道端、野原などに自生しているのが見かけられる。花期は7-9月頃で、灰色がかった白色、または薄ピンクの小さな花が固まって咲く。草丈は20cmから70cm程度。草は直立し木質のように硬い。葉は細かい羽状複葉で、ノコギリのように見える。そのためミルフォイル (millfoil)、サウザンド・ウィード(Thousand weed「たくさんのギザギザのある葉を持つ草」)の名前でも呼ばれることがある。株分けで容易に栽培でき、土質も選ばず根が広がるため、庭に生えると増えすぎて困るほどである。ヤローという英名は、アングロ・サクソン名'gearwe'、オランダ語'yerw'の訛りである。アメリカ、ニュージーランド、オーストラリアに帰化している。繁殖力が強く、本州と北海道の一部で野生化している。その生命力の強さは、堆肥用の生ゴミに一枚の葉を入れるだけで急速にゴミを分解していく。また、根から出る分泌液は、そばに生えている植物の病気を治し害虫から守る力があり、コンパニオンプランツのひとつといわれている。 ...