シャゼンムラサキ属(シャゼンムラサキぞく、車前紫属、学名: Echium)は、被子植物ムラサキ科の60種が分類される属である。
模式種はシベナガムラサキ Echium vulgare。シャゼンムラサキ属の種は、北アフリカ、ヨーロッパ本土、マカロネシア諸島原産であるが、アフリカ南部およびオーストラリアにも侵入している。シャゼンムラサキ Echium plantagineumは、オーストラリアにおける主要な侵入種となっている。
多くの種は、観賞や園芸植物として用いられ、世界中の適した気候の下で見ることができる。クレタ島では、Echium italicumはπάτεροι(pateroi)あるいはβοϊδόγλωσσες(voidoglosses)と呼ばれており、柔らかい芽は茹でたり蒸したりして食されている。
シャゼンムラサキ属はColeophora onosmellaやTriodia sylvinaを含むチョウ目の種の幼虫の餌となる。
シャゼンムラサキ属の油は高レベルのα-リノレン酸 (ALA)、γ-リノレン酸 (GLA)、ステアリドン酸 (SDA) を含んでおり、化粧品ならびにスキンケアへの応用において価値があり、さらに、魚油の代替品として機能性食品としての可能性がある。 ...