(チェストツリー、学名:Vitex agnus-castus)はシソ科(旧分類ではクマツヅラ科)ハマゴウ属の植物である。原産地は南ヨーロッパから中央アジアである。ハーブとして用いられるほか、見た目が似ていることからコショウの代わりとしても使用されていた。
唇形をした淡い紫色の小さな花を夏から秋にかけて穂状に咲かせる。花の色は白いものもある。木が若い(小さい)内からよく花を付けるので、鉢花としても利用される。日本には明治時代に渡来した。葉は手のひら状の複葉で、向かい合って生える。落葉性。小葉は5枚から7枚で一枚の葉となり、小葉の形は披針形である。花の後に出来る実は球状の核果である。樹高は2mから8mである。
古くから、生理痛などの婦人病に用いられていたという歴史があり、ガイウス・プリニウス・セクンドゥスの『博物誌』にも記述されている。
19世紀には、アメリカの医師が通経薬や、催乳薬にセイヨウニンジンボクを用いたとされている。近年、ドイツなどで科学的な研究が進められ、セイヨウニンジンボクはホルモンと似た作用を持つことが明らかになってきた。ドイツではセイヨウニンジンボクが月経前症候群 (PMS) ...