エビスグサ(胡草、恵比須草、夷草、学名:Senna obtusifolia)は、熱帯地方に広く分布しているマメ科ジャケツイバラ亜科の小低木または草本。北アメリカ原産の一年草で、別名、ロッカクソウ。秋に湾曲した細い鞘状の果実が褐色になってから、中から取り出した種子を決明子とよんでいる。通称、ハブ茶ともいうが、ハブ茶本来はハブソウの種子を指す。
北アメリカ原産といわれており、熱帯アジアから中国南部に伝わり、日本には江戸時代の享保年間に渡来した。原産地では宿根して亜灌木になることもあるが、普通は一年草として栽培されている。和名の由来は、外国または異国から来たという意味から、「夷草(えびすぐさ)」と名付けられたといわれる。中国植物名は、鈍葉決明(どんようけつめい)といい、種子は「決明子(けつめいし)」とよばれる生薬になる。
栽培では、4月頃に種がまかれる。草丈は1メートル以上になり、葉は互生し、5 - 6枚の小葉からなる羽状複葉である。茎や葉をつぶすと、不快臭がある。花は夏の7 - 8月頃に咲き、葉腋に一輪か二輪ずつ咲き、いびつな5弁花で、10本ある雄しべも不揃いである。秋の10月頃に湾曲した細長いさや状の果実つき褐色に色づく。種子は6角形で光沢がある。 ...