モモタマナ Terminalia catappa L. は、シクンシ科に属する樹木。太平洋諸島などに広く分布する。葉が大きく、枝振りが美しいので植栽されることが多い。
シクンシ科に所属する植物は熱帯を中心に種数が多いが、日本に産するものは3種ほどしかない。本種はそのうちの1つである。太平洋諸島からインドにわたる熱帯域を中心に分布し、日本では琉球列島と小笠原に分布する。葉が大きくて倒卵形をしている。果実が水に浮いて分散する。
大きな木になるが、枝が水平に伸び、また大きな葉をまとめて広げるので、木陰を作る。その為もあり、古くから村落の集会所や墓地などに植栽されてきた。現在でも街路樹や公園樹としてよく利用される。また果実は食用にもなる。
半落葉性の高木。大きいものでは高さ25m、幹の径は1mにも達し、樹冠は平らに広がる。小枝は輪生するように出て、無毛、またはほぼ無毛。葉はその先端に束生する。葉は革質で、長さ20-25cm、全体にほぼ無毛ながら葉柄と中脈に多少の毛がある。葉柄は短くて太く、溝があり、先端には蜜腺がある場合がある。葉身は倒卵形で、縁は滑らかで先端は丸く、基部は耳状、つまり葉柄に着くところはくぼんで両側が丸く突き出す。落葉する前には、往々にして紅葉する。 ...