バオバブ(英名:Baobab、学名:Adansonia)は樹木の属の一つ。アオイ目アオイ科(クロンキスト体系や新エングラー体系ではパンヤ科)バオバブ属の総称。
「バオバブ」の名は、16世紀に北アフリカを旅したイタリア人植物学者が「バ・オバブ」と著書に記したのが始まり。元はアラビア語のブー・フブーブ(種がたくさんあるもの)から来ているという説がある。
学名は、A. digitata を報告したフランス人自然学者ミシェル・アダンソン (Michel Adanson) の名に由来する。
アフリカの諸言語ではそれぞれ呼称が異なる。ズールー語では「ウムコーモ」、ハウサ語では「クーカ」(Kuka)、スワヒリ語では「ムブユ」(mbuyu)、フルベ語では「ボッキ」、バンバラ語では「シラー」、モシ語では「トゥエガ」と呼ばれる。
サバンナ地帯に多く分布する。幹は徳利のような形をしていて、高さは約30メートル、直径は約10メートルに及ぶ。最大のものは南アフリカ共和国のリンポポにあり、高さ47メートル、直径15メートルである。
中は空洞になることが多い。葉は幹の上部につき、乾季に落葉する。花は白色で大きい。果実はヘチマのように垂れ下がり、堅い。 ...