カンカニクジュヨウ(学名:Cistanche tubulosa (schenk) wight)は、ハマウツボ科ホンオニク(ニクジュヨウ)属の多年生草本。国内ではカンカとだけ略され流通していることが多い。
中国内陸部から内蒙古、中央アジアの乾燥地に分布する。タクラマカン砂漠地区ホータン地域では栽培もされている。
ベニヤナギ(タマリクス)の根部に寄生する植物であり、根および葉緑体も無いので、光合成をすることができない。
生薬ニクジュヨウ(ホンオニクの肉質茎)の薬用資源の欠乏により、類似の種であるカンカニクジュヨウが、現在の漢方薬ニクジュヨウの主な起源植物となっている。主な成分は「アクテオシド」「エキナコシド」「カンカノシド」である。アクテオシドは、強力な抗酸化力を示すポリフェノールの一種で、エキナコシドは薬草エキナセアの主成分と同じもので、免疫力が高めることが知られている。カンカノシドは近年新たに発見された成分で、血管拡張作用(血管の収縮による血液循環の滞りを防ぐ)や抗酸化作用が確認され、血圧の上昇をやわらげる作用も報告されている。とくに血管拡張作用は、血圧の上昇を抑えるのにも役立つため、高血圧症に対する治療薬としても応用できる可能性が示唆されている。 ...