ツルニンジン(蔓人参、Codonopsis lanceolata)はキキョウ科の蔓性多年草。東アジア一帯の森林に生育する。別名はジイソブ(爺のそばかすの意)といい、これは類似種バアソブ(婆のそばかすの意で、花冠にある斑点による)に似てより大きいことによる。
根は同科のキキョウやツリガネニンジンと同様に太く、オタネニンジン(高麗人参)に似るということで名がある。春に茎を出し、他物に巻きつきながらのびる。茎や根を切ると乳液が出る。夏から秋にかけ側枝の先に花をつけ、下向きに開く。萼片は大きく、花冠は釣鐘状で、外側は白く内側は部分的に赤紫色に色づく。子房下位で、果実は萼片のついた蒴果となる。
ツルニンジン属は55種ほどあり、中国を中心に東アジア一帯に分布する。日本には他にバアソブがある。
韓国ではトドック(더덕)といい代表的な山菜である。根をキムチや揚げ物、和え物にし、若芽も食べる。野生品は少ないので栽培もする。沙参とも呼ぶが、これは本来ツリガネニンジン属(シャジン)の呼び名である。
日本ではあまり食べない。しかしツリガネニンジンは長野県などでトトキともいわれ代表的な山菜である。トドックとトトキの名は関係があるともいわれるが、確証はない。 ...