ハリギリ(針桐、学名:Kalopanax septemlobus)は、ウコギ科の落葉高木で広葉樹。幹は直立し、高さ10-20m、大きいものは30mになる。別名、センノキ(栓の木)、ミヤコダラ、テングウチワ、ヤマギリなどがある。
日本全土(特には北海道)・朝鮮半島・中国の山地に分布する。若木は枝や樹幹にとげがあるが、老木になるに従い鋭さを失い、瘤になる。幹の樹皮に深く縦に入った筋(裂け目)がこの樹木を特徴づける。
葉柄は長さ10 - 30 cm、葉身は掌状に5 - 9裂し、カエデのような姿で径10 - 25 cmと大きく、天狗の団扇のような形をしている。そこから「テングウチワ」と呼ばれることもある。秋には黄褐色に黄葉する。
7 - 8月、黄緑色の小花が球状に集まったものが傘状につき、藍色の丸い果実を結ぶ。
肥えた土地に自生するので、開拓時代はこの木が農地開墾の適地の目印であった。その為、北海道には大きな木が多く、明治末には下駄材として本州に出荷された。現在でも国内産の栓の9割は北海道産である。
展開したばかりの芽は同じウコギ科のタラノキやコシアブラ、ウドなどと同様に山菜として食用にされる。見た目は「たらの芽」としてよく知られる近縁のタラノキの芽やコシアブラに良く似るが、苦味やえぐみとして感じられるあくがやや強い。そのため ...