カンコノキ属 Glochidion J.R. Forst. & G. Forst. はコミカンソウ科の分類群。木本で、羽状複葉のように並んだ葉の付け根から小さな花序を着ける。
本属は21世紀に入ってからコミカンソウ属(Phyllanthus)に統合する動きが見られる(参照: #分類)。
高木または低木。葉はやや大きく、互生で二列生。花は小さくて葉腋から束生する。雌雄同株または異株だが、花は性別があり、雄花雌花共に花弁はなく、花盤もない。雄花では萼片は6で、内外2列に配置し、蕾の時、瓦を重ねたように配置する。雄蘂は2-8、円柱状に寄り合い、基部は互いにくっつき合う。退化雌蘂はないかとても小さい。雌花の萼片は6で時にくっつき合う。子房は3から数心皮あってそれぞれに2個の胚珠を収める。花柱は太短くて基部でくっつきあっている。果実は蒴果で種子に仮種皮はない。
新旧熱帯域に200種がある。ただしアフリカ、マダガスカルには産しない。熱帯アメリカには十数種のみで、多様性の中心はインドからマレーシアにかけての地域である。
かつてはトウダイグサ科に含め、現在ではコミカンソウ科に含める。コミカンソウ属とよく似ているが、コミカンソウ属は高木もあるがほとんどは低木から草本でずっと小柄である。また花には花盤があり、種子には仮種皮がある。 ...