カナムグラ(鉄葎、Humulus japonicus)はアサ科カラハナゾウ属の一年草。
和名「鉄葎」は強靭な蔓を鉄に例え、「葎」は草が繁茂して絡み合った様を表すように、繁茂した本種の叢は強靭に絡み合っており、切ったり引き剥がしたりすることは困難である。
後述のヤエムグラやヤブムグラ等、本種と似た小種名の植物は多いが、本種とは系統的に離れたアカネ科に属するものが多い。漢名は律草(りつそう)。
中国大陸、台湾および、日本では北海道から九州までの範囲に分布する。原野や道端、荒れ地などの日当たりの良い場所に自生する。また好窒素的な傾向が強く、畜産や農業、家庭排水などの影響により富栄養化した土壌などでより繁殖し、優占種となる傾向が強い。
アメリカでは園芸用に栽培されたものが野生化し、外来雑草となっている。
雌雄異株のつる植物で一年草。伸張が旺盛で、一面に広まる。茎から葉柄にかけて下向きの小さな鋭い棘があり、木や電柱、ガードレールなど他物に絡まる。
葉は長い葉柄で対生し、葉身の長さ5 - 12センチメートル程度の5 - 7裂に深く切れ込んだ掌状で、葉縁に鋸歯が多く、葉の表面は荒い毛があってザラつく。 ...