アフゼリア属(Afzelia)はマメ科の属の一つである。クロンキスト体系ではジャケツイバラ科に分類されていた。分布は東南アジアとアフリカに見られるが、このうち主に西アフリカ産の3種と東アフリカ産の1種が有用材として知られる(参照: #利用)。属名はスウェーデンの医師・植物学者でリンネの弟子であったアーダム・アフセリウスにちなむ。
この属はアフゼリア・クアンゼンシス(Afzelia quanzensis)やチンダロ(A. rhomboidea)のように木質の果実に赤い仮種皮つきの黒い種子を含む木本が数種見られる。
アフゼリア属のうち西アフリカに見られるランゲ(Afzelia africana)、A. bipindensis、A. pachyloba の3種の材はまとめてアフゼリア、ドゥシエ(doussié、元はカメルーンでの呼称でドゥッシーとも)の名で呼ばれる。あるいはアパ(apa、元はナイジェリアでの呼称)やアフリカケヤキとも呼ばれ日本でも流通している。また東アフリカ産のアフゼリア・クアンゼンシス(A. quanzensis)の材は chamfuta として別扱いで販売される。
木目は通常はまっすぐ(通直)で素直だが交錯木理の場合も存在し、道管が大きい。辺材は淡黄白色の一方、心材は薄褐色と区別がはっきりしているが、この心材は空気に触れるとマホガニーを髣髴とさせる深みのある帯赤褐色(あるいはカリンを薄くしたよう ...