セイヨウヒイラギ(西洋柊、学名:Ilex aquifolium)は園芸用に栽培されるモチノキ科モチノキ属の常緑小高木 。別名、セイヨウヒイラギモチ。
ヨーロッパ西部・南部、アフリカ北西部、アジア南西部の原産。葉は長さ5-12cm、幅2-6cmで、若い枝や下の枝では葉の縁が数箇所鋭く尖るが、古い枝や上の枝では刺の数が少なく、葉先のみ尖るが、縁はしばしば全縁となる。葉は互生する。雌雄異株。花は虫媒花、小型で花弁は白く4枚ある。果実は径6-10mmの核果で赤く熟し、4個の種子を含む。晩秋に熟すが、非常に苦いので、冬の間も鳥に食べられることは少ない。
冬になる赤い実が美しく、クリスマスの装飾の定番としても使われる。英語名からホーリー(Holly)とも呼ばれるが、Hollyはモチノキ属の総称としても使われるので、区別するためにEuropean holly、English hollyともいう。
常緑で真冬に目立つ赤い実をつけることから、ヨーロッパではキリスト教以前にもドルイドにより聖木とされた。また古代ローマではサトゥルヌスの木とされ、サートゥルナーリア祭(農神祭)で、知り合いへの贈り物と一緒にセイヨウヒイラギの枝を添え渡していたものを、その直後に当たる12月25日の冬至祭でキリスト教徒がまねたため、後にクリスマスにつきものの装飾となったといわれる。キリスト教では、キリストの足元から初めて生えた植物とされる。また、トゲト ...