コシダ(小羊歯、学名: Dicranopteris linearis)は、時に背が高くなるシダ植物で、乾燥した山野に密な群落を作る。ウラジロに様々な点で似ているが、葉が繰り返して二叉分枝する点で異なる。
コシダは、硬い葉を持つシダ植物で、様々な点でウラジロに似たものである。葉の主軸から左右対称に羽片を広げること、毎年主軸の先端から新たな主軸と羽片を伸ばしながら成長する点もよく似る。生育環境もよく似ており、野外では同時に発見されることも多い。ひどく密な背の高い群落を作る点でもよく似ている。
はっきりとした違いは、羽片が二叉分枝することで、そのため両者は同科ながら別の属に入れられている。ウラジロのように羽片が長々と伸びて垂れることはなく、やや水平から斜め上向きに広がる葉はそれほど大きくはならない。名前は小羊歯の意で、ウラジロより小型であることに依る。
根茎は長く横に這い、間隔を開けて葉をつける。根茎は太い針金状で地下を長く横走して、光沢のある金褐色の毛を密生する。
葉は全体として2メートルを越える。葉柄は20-100センチメートル、そこから先には対生する羽片を伸ばし、その間から次の柄が伸びてその先にさらに対生する羽片を出し、それを繰り返すので、全体としては羽状複葉であるが、その羽片が二叉分枝する。葉柄は褐色で光沢があって硬く、角軸や成長の止まった先端に赤褐色の毛がある。 ...