プレイオネ属 Pleione は、ラン科の1属。大きな偽球茎を持ち、新しい葉が出る前に綺麗で可憐な花をつける。特にピンク系が有名で、タイリントキソウの名で流通するものもある。
落葉性の多年生草本。偽鱗茎は肥大し、円錐形か押し潰された様な形で、その先端に1-2枚の葉をつける。偽鱗茎は緑色から暗緑色に赤紫色を帯び、毎年更新する。飽きに偽鱗茎が成熟すると葉を落とし、休眠する。
春に新芽が出る前に、葉を落とした偽球形の基部から1-2本の花茎が出て、それぞれの先端に単独に花をつける。花は白、紫桃色、紫紅色、黄色などの色を呈する。萼片と束花弁はほぼ同形で、唇弁は長楕円形から卵形、基部は左右から巻いて唇弁を包む。
学名はギリシャ神話のアトラスの妻 Pleione にちなむ。
ネパールからビルマ、タイ、中国、台湾の冷涼な地域に生息する。コケの生えた樹上や岩の上に生育する着生ランである。
本属はセロジネ属などと近縁である。約16種がある。代表的なものを以下にあげる。
P. formosana タイリントキソウ